『皆様が感じる疑問にお答えします』
映像を活用したコーチングや分析は、間違いなく皆様のチームにメリットをもたらします。
世の中には、多くのソフトがありますが、私たちNacsportは、多くの方に
「充実した機能」×「手に取りやすい価格」
をコンセプトに、多くの方に映像活用を始めていただけるように活動しております。
さて、このブログにたどり着いた皆様は、Nacsportに強く興味を持てくださっていると思います。中には、既に購入の意思が固まっている方もいらっしゃるかもしれません。あるいは、既に購入済みで、新たな情報を求めてブログをチェックしてくださっている方も...。
今回のブログでは、皆様の多くが行きつく1つの疑問にお答えするべく、作りました。
その疑問とは...
「グレード毎に、どんな違いがあるのだろうか?」
です。
購入を検討してくださっている方には、間違いなく感じる1つの疑問だと思います。また、すでにNacsportのユーザーの方も、次の機会にアップグレードを検討していて、1つ上のグレードはどんなものなのか、どんな進化ができるのか、と気になっている方も多いと思います。
この記事はそう言った悩みを持つ方に向けた記事です。
この比較記事では、各グレードを紹介しながら、グレード間の機能の違いに細かく説明します。第1回である今回は、Nacsportの最も基本となるグレードたち、「Basic」と「Basic+」の紹介と比較をしていきます!
購入グレードの決定や、アップグレードの際の参考になれば幸いです。
『分析の4STEPとNacsportの機能』
この記事は、分析の4つのSTEP(準備→観察・採点→分析→共有・フィードバック)に沿った項目順で、機能を1つずつ見ていきます。4つのSTEPとは、具体的には次のようになります。
STEP1:準備
■タギングウインドウ作成
STEP2:観察・採点
■タグ付け作業の方法
STEP3:分析
■データマトリックス
■ダッシュボード
STEP4:共有・フィードバック
■プレゼンテーション機能
その他の機能
■映像データ、分析データの結合
■分析データの互換性
■価格について
それでは、この流れに乗りながら、早速BasicとBasic Plusを比べて行きましょう!
『STEP1:準備』
映像分析ソフトの最も中心的で重要な機能は、映像へのタグ付けです。Nacsportでは 【タギング】と呼びます。
タギング作業では、映像を見ながら、発生したアクションを記録します。
そうすると、そのシーンが自動的に整理され、見返す際に、簡単に素早く映像を再生できるようになります。Nacsportでは、どのグレードでも、このレジスタ作業が行えるようになっています。
そこで必要になるのが、【タギングウインドウ】という分析ボタンになります。
例えば、サッカーの試合を見ているとしましょう。あなたは、シュートのシーンを整理したいと思いました。そんな時には、ボタンテンプレートに「シュート」という分析ボタンを作るのです。
ボタンテンプレートさえ作ってしまえば、あとは、シュートが起きたとき、ボタンテンプレートの"シュート"ボタンをクリックするだけ。この作業を繰り返すことで、最終的にはクリックしたシーンが簡単に切り取られ、自動的に整理されます。そして、素早く見返し、編集でき、動画として利用することが可能になります。
「STEP1:準備」とは、このタギングウインドウを作る作業になります。
■タギングのためのボタン機能
それでは、BasicとBasic+ではどんな違いがあるのでしょうか。
Basicでは、レジスタ作業の際に使う分析ボタンを、1枚のウインドウに”25個”まで作成することができます。このボタンを「カテゴリーボタン」といい、映像を記録し、切り取る役割があります。内容は、皆様のスポーツや、皆様が大事にしている独自の観点によって、自由に作成することができます。
Basic+では、この分析ボタンを【50個】まで作成できます。
また、これに加えて、Basicとの大きな違いとして【ディスクリプターボタン】という機能が増えます。これは、カテゴリーボタンで切り取った映像の中に、さらに細かな追加情報を加えるためのボタンです。
例えば、シュートの映像を切り取った際、その映像の中に
「”A選手”が打った。”ピッチの左側”から打った。”成功”or”失敗”した。」
など情報も一緒に記録出来たら良いですよね?
ディスクリプターボタンは、そのような期待に応えるための機能です。
これによって、同じシュートの記録でも
「5本のシュートのうち、3本はA選手、2本はB選手が打った」
などの情報も簡単に導くことができるようになります。
タギング作業に関わる、ボタンの機能に関しては
・作成可能数の違い( 25個 or 50個 )
・【ディスクリプターボタン】の有無
を比較検討のポイントにしてみてください!
『STEP2:観察・採点』
■タギング作業の方法
次に、STEP2です。どんな形の映像が使えるのか、説明してみましょう。
Basicでは、基本的に2つの方法で、レジスタ作業を行えます。
1つ目は、「ファイルからタギング」
パソコン内の動画ファイルを使ってレジスタする方法です。
2つ目は、「リアルタイム・タギング」
撮影中のビデオカメラから直接映像を読み込み、リアルタイムでタギングする方法です。
こちらを行うには、少し追加の機材が必要ですが、現地で即座にフィードバックを行える点や試合後の分析のための時間が節約されるというメリットがあります。
Basic+では、この「リアルタイムでのレジスタ」に、さらに2つの方法が追加されます。
それは、
・IPカメラから映像データを受信して分析する方法
・Youtube映像(ライブストリーミング)を取り込んで分析する方法
です。
これはどちらも、直接カメラと繋がずに映像の録画と分析が行える方法で、ネット環境さえあれば、カメラの側にいなくともリアルタイムで分析が行える機能となっています。
Basicは、動画ファイル+ビデオカメラの映像から分析
Basic+は、上記2つ+IPカメラ、Youtube映像からの分析が可能
と覚えておきましょう。
『STEP3:分析』
STEP1とSTEP2が終わりました。それでは整理した映像や情報を分析していきましょう。
■タイムライン
まずは、タギングした映像を確認してみましょう。これは、Nacsportの核となる機能の1つです。この基本機能は、BasicでもBasic+でも同様に使える機能ですので、ぜひ皆さんご覧ください。
■データマトリックス
これは、カテゴリーとディスクリプターの関連性を見るときに便利な機能です。
ディスクリプターボタンが使える、Basic+以上から利用できます。
これは、カテゴリーとディスクリプターの関連性を表(=マトリックス)として、表示する機能です。関連性を数字で表し、かつ、それに関わる映像をフィルタリングして簡単に表示できるようになります。
詳しくは、下記の動画をご覧ください。
カテゴリーが行、ディスクリプターが列として、表が作成され、その交わる点を見ることで、カテゴリー内に、そのディスクリプターが何回登録されているか、を知ることが可能です。
このようにして、ディスクリプターを使って詳細に記録した内容を、簡単に整理、分類できるようになっています。
■ダッシュボード
Nacsportの全グレードで、分析内容をグラフ等で見やすく表現できる、ダッシュボードという機能があります。
例えば、
「自分と相手チームのシュート数の比較をしたい」
といったときに、一目で比較できるグラフを作ることができます。
Basic と Basic+との違いは、集計可能なデータの幅広さになります。
これはディスクリプター機能の有無による違いから生まれます。
また、作成可能なダッシュボードの枚数にも違いがあり
Basicは1枚まで
Basic Plusは2枚まで
作成することが可能です。
【STEP4:共有・フィードバック】
■プレゼンテーション機能
Nacsportでは、Basicを含むすべてのグレードで、タギングした映像を使って映像集を作成できる「プレゼンテーション機能」が備わっています。
ここでは、重要なクリップを厳選した映像集を作成したり、クリップにグラフィックを描いて、ポイントを強調した映像を作成・保存したりすることができます。
Basic+からのみ使える機能としては、保存する映像に、
・外部の音声データを利用できること
・クリップ間にチャプターマーカーを設定できること
があります。
これによって、選手のモチベーションを上げるためのハイライト集や、チームのための記念映像を作成する際に、より雰囲気のある映像を作成することができるでしょう。
『その他の機能』
■映像データ、分析データの結合
Nacsportでは、全てのグレードで映像データの結合が行えます。前半、後半などで分けて撮影した映像を、他の映像編集ソフトを使わずに、Nacsport内で結合させることができます。
さらに、Basic+では、複数の映像に加えて、各々に対応する分析データも一緒に結合することが可能です。
例えば、「前半の映像&分析データ」と「後半の映像&分析データ」を「1試合の映像&分析データ」へとまとめることが可能です。
Basicは、映像の結合のみ
Basic+は、映像&データの結合が可能
と覚えておきましょう。
■分析データの互換性
Basicはそれ自体で活用する分には、十分な機能を持っていますが、他社ソフトウェアとの分析データの共有や読み込みをする、という部分では制限があります。
一方、Basic+では、XMLファイルの作成・読み込みができるようになります。XMLファイルとは、多くの映像分析ソフトで使われていて、タグ付けした時間と項目などの情報を記録したファイルになります。つまり、他社ソフトウェアで作成した分析データ(InStatやHudl Sportscode)をNacsportで読み込んだり、あるいは、Nacsportで作成したデータを、そういったソフトウェアで活用することが可能になります。
Scout Plus以降では、Sportscodeのパッケージファイルである.TLcodeなどのファイルも読み込み可能になりますが、その説明はまた次の記事で紹介いたします。
『まとめ』
さて、ここまで、BasicとBasic+の説明と比較を行ってきました。
色々と列挙してきたので、このように思われる方も多いかもしれません
「結局大きな違いはなんだったの?」
その疑問にお答えします。なんといっても大きな違いは
「ディスクリプターボタンの有無」
でしょう。
これに伴い、分析の深さが変わり、マトリックス機能の使用や、ダッシュボードで集計できるデータにも、違いが生まれます。
どのグレードを選ぶかは、皆様の希望次第になります。ぜひ様々な情報を参考に考えていただければと思います。
追加で1つ、お伝えしたいお話があります。
もし、Basicを購入した後に、やっぱりBasic+が良かったらどうしようか…
という事態を心配していませんか?
Nacsportでは、購入後に上のグレードへ変更したい場合は、グレード間の差額分をお支払いいただくだけで、アップグレードが行えるようになっています。
つまり、Basisを1年使ったのちに、Basic+を使いたくなった場合でも合計で見れば、最初からBasic+を購入したのと同じ金額で、利用することが可能になっています。
低いグレードを買って、後悔しないか心配している皆さん。
安心して、お安いものからお試しいただき、そのあとに再度自分に合ったグレードを考えてみるのも、良いかもしれません。
さて、今回はここまで。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回は、Basic+とScout+を紹介・比較していきたいと思います。ありがとうございました。
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