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データマトリックスって何?って思った方へ。そんな悩みを解決します。

更新日:2022年2月11日


データマトリックスは、Nacsportの Basic+, Scout+, Pro+、もしくは Elite使用することができる強力な分析ツールです。


スポーツ分析関連のブログ記事、書籍等で聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?


また、過去に分析ソフトウェアを使用されていた方などは、少し馴染みがあるかも・・・


とは言っても、


・データマトリックスとは何なのか?なぜ強力なのか?

・どうすれば、効果的に使えるのか?


という部分に疑問を感じている方も多いはずです。



僕もデータマトリックスを初めて使った時は、「なぜ強力なのか?」については、”ピンッ!”と来ないことも多々ありました。

しかし、現場で仕事をしているうちにデータマトリックスの重要性を理解することができました。


というわけで、当時の自分と同じように、


・データマトリックスとは何なのか?

・データマトリックスが強力な理由は何だ?

・どうすれば、効果的に使えるのか?


と思っている方に、プロの現場で仕事をしている自分が、分析初心者の方でもわかるように、データマトリックスについて紹介したいと思います。


〜目次〜 1. データマトリックスとは何?  1.1.カテゴリーとディスクリプター  1.2.データマトリックスとカテゴリーとディスクリプター 2. 複数の試合のデータからマトリックスを作成するマルチマトリックス 3. マトリックス内のディスクリプターの組み合わせ 4. カスタムマトリックス 5. ダイナミックマトリックス 6. プレゼンテーションとデータマトリックス 7. データマトリックスをExcelにエクスポート






『1.データマトリックスとは何?』


データマトリックスとは、上の画像のような格子状の表のことを言います。


Microsoft Excel等で見慣れている方も、多くいらっしゃるのではないでしょうか?


データをひと目で理解させてくれるマトリックスは、スポーツ分析をする際の心強い強い味方となります。しかし、このデータマトリックスを使い熟すためには、スポーツ分析ソフトならではのコンセプトを理解しておく必要があります。


それでは、そのコンセプトを覗いてみましょう!!

「1.1.カテゴリーとディスクリプター」

スポーツ分析の始まりはいつも【観察】です。しかし、スポーツアナリストは、ただ【観察】するわけではありません。試合や練習を観察しながら、スポーツ分析ソフトを駆使し、プレー1つ1つにタグを付け、プレーを分類していくのです。


Nacsportでは、【カテゴリー】と【ディスクリプター】という2種類のタグを使用して、プレーを分類していきます。


カテゴリーとは、大まかなプレーをタグ付けするために使用します。一方、ディスクリプターは、カテゴリーをさらに細かく分類するためにあります。


例えば、

【A選手のシュートがゴールした】というシーンがあったとします。

この場合は、【A選手のシュート】がカテゴリー、【ゴール】がディスクリプターとなります。


一方で、

【A選手のシュートが外れた】だと、

【A選手のシュート】がカテゴリー、【外れた】がディスクリプターとなります。



ここでは、カテゴリーは名詞、ディスクリプターは形容詞と簡単に覚えて頂ければと思います。


【カテゴリー】と【ディスクリプター】について、より詳しく知りたい方は以下の記事をお読みください。


『良い分析をするために必要なボタンって何?世界中のアナリストに聞いたボタン作成に役立つ19のアイデア』



それでは、【カテゴリー】と【ディスクリプター】と【データマトリックス】の関係性を見ていきましょう!

「1.2.データマトリックスとカテゴリーとディスクリプター」 もしかすると、多くの方はお気づきかもしれませんが、データマトリックスは、【カテゴリー】と【ディスクリプター】によって作成されます。

上の画像を見てください。

上から下に向かってある行に【カテゴリー】としてタグ付けされたデータが表示されます。一方で、左から右に向かってある列に、【ディスクリプター】としてタグ付けされたデータが表示されます。

これらの行と列が交差する場所には、数字があり、それら数字は、列と行に対応したプレーの回数を示しています。

たとえば、上の画像の行【Goal】と列【1st half】を見てください。


見つけられましたか?


そこには、24と数字が書かれています。


一方で、

【Goal】と列【2nd half】を見てください。

38という数字が見えるはずです、


ここから読み取れることは、【2nd half】の【Goal】の方が、【1st half】よりも多かったということです。


次に、おそらく多くの方が、


【なぜ多かったのか?】


と興味が湧くのではないでしょうか?


そのような時は、データマトリックス上にある数字をクリックしてください。


すると、このカテゴリーとディスクリプターに関連するビデオクリップを見ることができます。

少しデータマトリックスが強力なツールだと気づき始めましたか?


プレーデータの整理に役立つだけではなく、検索ツールとしても使用できるのです!!


これでもう、あの時のあのプレーはどこだっけ?っと、時間をかけて探す必要がなくなります。


『2. 複数の試合のデータからマトリックスを作成するマルチマトリックス』 Nacsportデータマトリックスが強力な理由は他にもあります。



複数の試合のデータを使用したデータマトリックスを開くことができます。

Scout +を使用すると、最大5試合のデータを使用してマトリックスを作成することができます。なんと!!Pro +とEliteでは、試合数に上限はありません。 使い方は簡単!!

メインメニューの[マイアナリシス]から、マトリックスを作成するための複数の試合を選択。すると、複数のタイムラインが開きます。タイムライン上にある[データマトリックス]ボタンをクリックして、どの試合を含めるかを選択するだけ!! マルチマトリックスは、通常のマトリックスと同じように機能します。ただ、より多くのデータが含まれているだけです。通常どおり、クリップを表示したり、クリップを追加したり、データをエクスポートしたりすることができます(これについては、この記事の後半で説明します。)


マルチアングルについて深く知りたい方は、以下のビデオをご覧ください。

数値集計『マルチプル マトリックス』



『3. マトリックス内のディスクリプターの組み合わせ』 マトリックス上で、2つ以上のディスクリプターを組み合わせ新しいディスクリプターを作成することもできます。(Eliteのみ)

作成された新たなディスクリプターはマトリックス上に新しい列として追加されます。


どんな時に使えるのかというと・・・・


1つのカテゴリーに複数のディスクリプターを使用して分析をしている時に使うことができます。


例えば、

【シュート】というカテゴリーに対して、【後半】、【プレーヤー10】、【ゴール】というディスクリプターを使用していたとします。


この機能を使用することで、【後半、プレーヤー10、ゴール】というディスクリプターを新たにマトリックス上に作成されます。


これにより、様々なディスクリプターを組み合わせたデータを確認することができ流ようになるのです。

詳細については、以下のビデオをチェックしてください。

マトリックス『ディスクリプターコンビネーション』


『4. カスタムマトリックス』 カスタムマトリックスは、Nacsport Pro +とEliteのみで利用することができます。

カスタムマトリックスを使用することで、より効率的にカテゴリーとディスクリプターを整理、フィルタリングすることができるようになります。


使い方は簡単!! データマトリックスアイコンをクリックして、「カスタムマトリックス」オプションを選択するだけです。ここから、表示したいカテゴリーとディスクリプターを選択し、保存するだけ。

これで、必要な情報だけを表示するデータマトリックスを作成することができます。

これにより、収集したデータをよりコントロールすることができます。


カスタムマトリックスの使用方は、以下のビデオをチェックしてください。


『5. ダイナミックマトリックス』 ダイナミックマトリックスを使用すると、ある時間帯のカテゴリーとディスクリプターデータをフィルタリングすることができます。 例えば、試合の30分から45分までの期間のプレーだけが見たい!!と感じたことはありませんか? ダイナミックマトリックスを使用することで、その時間帯だけのプレーとプレーの回数を確認することができます。


使い方も簡単!!


[データマトリックス]ウィンドウの時計アイコンをクリックし、タイムバーを調整するだけ!


このツールは、Scout +、Pro +、Eliteで使用することができます。


ダイナミックマトリックスの使用方は、以下のビデオをチェックしてください。



『6. プレゼンテーションとデータマトリックス』 これまで、タイムライン上でのデータマトリックスの使用法について説明してきましたが、実は、プレゼンテーション機能上でも使用することができます。 プレゼンテーションを作成した後に。プレゼンテーション上のデータマトリックスアイコンをクリックすると、プレゼンテーション上にあるクリップのみのデータを示すマトリックスを作成することができます。 こちらの機能も、Scout +、Pro +、およびEliteで使用することが可能です。


プレゼンテーションを整理するために非常に便利なツールだと言えます!!


『7. データマトリックスをExcelにエクスポート』 今日お話ししたいデータマトリックスの最後の機能は、マトリックス上のデータをMicrosoft Excelにエクスポートする方法です!! スポーツ分析をしている人の中には、Microsoft Excelのようなアプリやプログラムを使用して、より深く分析している方もいるのではないでしょうか?


そんな方は、


外部のアプリやプログラムで使用するために、マトリックス上のデータをエクスポートしたい!!と思うはず・・・


もちろん、マトリックスのデータをエクスポートするプロセスは非常に簡単です。


データマトリックス上で、フォルダアイコンをクリックして、”データをエクスポート”をクリックするだけ!!


Nacsportでは、「Excelにエクスポート」と「空の値を含めてExcelにエクスポート」と2種類のエクスポート方法があります。

最初の方法では、値がゼロの行と列を除いたデータがエクスポートされ、

2つ目の方法では、ゼロ値を含むすべてのデータをエクスポートすることができます。 この機能は、Basic +、Scout +、Pro +、およびEliteで使用することができます。 次のビデオでは、データマトリックス全体の概要と、最後にエクスポート方法について紹介


『最後に』

いかがでしたか?

Nacsport のデータマトリックスの機能について理解することはできましたか?

本文中でもお伝えしましたが、データマトリックスは分析データを整理し、データを深く掘り下げるための素晴らしいツールです。


僕は、『3. マトリックス内のディスクリプターの組み合わせ』をよく使用します。この機能をうまく使用することで、タグ付けミスを防止することができます。また、『5. ダイナミックマトリックス』を使用し、時間帯ごとのデータを確認することも多々あります。人それぞれ使い方は違いますが、皆様がデータマトリックスをマスターできることを心より祈っております。

データマトリックスやNacsportのその他機能についてご不明な点がございましたら、こちらよりお気軽にお問い合わせください。

Nacsportでは、30日の無料トライアルを用意しております。ご興味がある方は、こちらよりお気軽にお問い合わせください。


お読み頂きありがとうございました。



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『筆者 Daisuke Matsuuraについて

関西大学大学院卒。オーストラリア、ニュージーランドでラグビーコーチング、分析等を学び、現在はブラックラムズ東京でラグビーアナリストとして活動中。コーチとして、ラグビーワールドカップの優勝を目指している。今後は、ヨーロッパやアルゼンチンへ活動を拡げようと計画中。言葉、映像、環境を操り、人との繋がりを大切にして、選手のパフォーマンス向上とチームの勝利を目指しています。

SNSにて、最先端のラグビーコーチ、アナリストとしての活動内容を日々投稿中!!


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