更新日:2020年8月24日

アナリストスポットライトは・・・・・
バレンシアバスケットクラブのアナリストジャビア・ビラプラナ氏(以後ビラプラナ氏)です!!
バレンシアバスケットクラブは、2018シーズンユーロカップチャンピオンに輝き、2019シーズンユーロリーグにおいても有望なチームの1つです。(インタビュー時の記事)
トーナメントのオープニングマッチの前夜、バレンシアのアシスタントコーチであるビラプラナ氏からお話をうかがいました。
『Nacsportをどうやって知ったのですか?』
『また、いつから使い始めましたか?』
バレンシアジュニアチームのアシスタントコーチをしていた頃に NacSportを知ったんだ。
実際に使い始めたのは、トップチームのコーチになってからだよ。
『クラブでは、どのカテゴリーがNacsportを使っていますか?』
今のところ、トップチームのみ使用しているよ。
『1週間に何試合分析しますか?』
シーズン中は、1週間に約10ゲームほどかな。
『Nacsportをどのように活用していますか?』
私の仕事は、対戦相手の分析に全力を尽くすことだ
『具体的な仕事の流れを教えてください』
具体的な内容としては、対戦相手の長所と短所、攻撃戦術や守備戦術等について分析するんだ。
Nacsportで収集した全てのデータをExcelで集計し、計算処理をして、統計レポートを作成しているよ。
また、分析したデータを使って2段階のレポートを作成しているんだ。
最初のレポートでは、分析に使った映像クリップをレポートにし、【ヘッドコーチと共有】する。2つ目の段階で、次の試合に向けて、【より細かなデータレポートを作成し提出】するんだ。
『試合中にリアルタイムで分析をしていますか?』
今はしていない。
現在検討中で、取り組みたいとは考えているよ!!
『分析担当のコーチは何名いますか?』
私たちのチームには3人の分析担当のコーチがいるよ。
『チームの一員としての仕事は、どのようなものですか?』
私たちの仕事は、日々分析データを作成することでデータが出来たら、これらデータを使って3人で話し合うんだ。
話し合いの中で、どの情報をチームに提出するかを決めるんだ。
『Nacsportをどのように活用されていますか?』
『また、チームはそのデータをどのくらい活用していますか?』
次のゲームに向けての準備の多くは、分析レポートを基にしていて、そのレポート作成の際にNacsportを使っているよ。
分析したデータには全員がアクセス可能で、コーチやチームマネージャーが行うプレゼンテーションにはそこにあるデータが多く使われているよ。
『自チームを分析するとき、何に焦点を当てて分析をしますか?』
特定の点のみに絞ることはあまりなく、ゲームのあらゆる場面にタグを付け、分析しているよ。
私は「発生するあらゆる現象には意味がある」と考えているんだ。
この視点は、試合後のミーティングにおいても非常に重要になってくる。
もちろん、チームミーティングで提出しないデータもあるんだけどね。
『チームからどんなことを求められていますか?』
私たちは分析をする時に、可能な限り科学的かつ客観的になるよう努めている。
ビデオで証明できるデータのみを渡すようにしている。
『アナリストとしてゴールは達成できていますか?』
Nacsportのおかげで私たちの働き方は非常に効果的になったよ。
それでもなお、より効率的に分析するために新しい方法はないか、今も試行錯誤しているよ。
『選手やコーチからの分析に対する印象はいかがですか?』
映像は嘘をつかない!!
「映像で見えるものは、全て実際に起こったことです。」
これは、各選手、そして、チームの成長にとても重要なことだ。
ビデオは、選手、チームのパフォーマンスをより明確にし、新しい考え方を生み出し、課題を修正することに役立つんだ。
今後の試合をより良くするための最良の方法だと思っているよ。
コーチも選手もそれを理解してくれていよ。
『分析やプレゼンテーションのために他のツールを使用していますか?』
はい。Sharimg、KlipDraw、InStat、およびScouting4Uの4つだ。
※Sharimg:Nacsportで作成した映像をチーム内で共有するためのクラウドサービス ※KlipDraw:Nacsportで作成した映像をより分かりやすく編集するための描画ツール
『バスケットボールにおけるアナリストの役割をどのように見ていますか?』
分析はチームが成長するために、絶対に欠かせないものだと考えているよ!!
NBAを例にとると、すべてのクラブがアナリストチームを持ち、サポートしていることがよくわかる。
アナリストは、データと実際のプレーをつなぐ重要な架け橋なんだ。
私はよく、私達3人の分析チームを【実験室コーチ】と呼ぶんだが、将来的には、すべてのクラブがNBAのモデルに倣って、専門のアナリストをチームに置くようになると思っているよ。
そのためには、
「今までの固定観念をどうやって変えていくかが鍵になる」
と思っている。
『さいごに...』
いかがでしたでしょうか?
アナリストは、データと実際のプレーをつなぐ重要な架け橋なんだ。
とても良い言葉ですね。
データと実際のプレーを選手がうまく行き来する事ができれば、選手たちは、パフォーマンスを自ら改善できるようになりそうですね!!
それでは、次回も楽しみにしていてください!!
『筆者 Daisuke Matsuuraについて 』
関西大学大学院卒。オーストラリア、ニュージーランドでラグビーコーチング、分析等を学び、現在はニュージーランドと日本でラグビーコーチ/アナリストとして活動中。コーチとして、ラグビーワールドカップの優勝を目指している。今後は、ヨーロッパやアルゼンチンへ活動を拡げようと計画中。言葉、映像、環境を操り、人との繋がりを大切にして、選手のパフォーマンス向上とチームの勝利を目指しています。
SNSにて、最先端のラグビーコーチ、アナリストとしての活動内容を日々投稿中!!
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